葬式代がない…とお困りの方必見!葬儀費用の相場や足りないときの対処法

葬式代がない…とお困りの方必見!葬儀費用の相場や足りないときの対処法

葬儀費用の相場

葬儀費用の相場感と葬儀代が足りない場合の対処法とは

厚生労働省「平成28年人口動態統計(確定数)の概況」によれば、2016年に日本で亡くなった方の人数は130万7748人。死亡者数は年々増加しています。ちまたではエンディングノートにより生前の思いや資産状況、預金通帳など何がどこにあるかを記載し、今後に備える方が増えているといわれています。

人間いつかは亡くなるもの。とはいえ、いつ亡くなるかは誰も分かりません。実際に身近な方が亡くなった場合、葬儀やら相続やら考えることが数多くあります。

葬儀費用は通常どの程度必要なのか、葬儀費用が足りない場合はどうすれば良いのか、不安に感じる方がいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、葬式代がなくてお困りの方に役立つ、葬儀費用の相場感や、葬式代が足りない場合の対処法についてご紹介します。

葬儀費用は高いの?葬儀費用の相場について

葬式の費用は高いの?

「葬儀費用はどの程度が適切か」という問いは、回答が難しい質問です。なぜならば、地域や参列人数、葬儀規模によってまったく異なるためです。

ここでは、葬儀費用の全国平均や、一般葬や家族葬、直葬にかかる費用の相場について解説します。

全国平均は約196万円、葬儀一式費用は121.4万円

日本消費者協会「第11回『葬儀についてのアンケート調査』報告書(2017年)」によれば、葬儀にかかる費用の総額は平均して約196万円です。その内訳は、通夜からの飲食接待費が30.6万円、寺院への費用が47.3万円、葬儀一式費用が121.4万円となっています。

なお、各項目はそれぞれの平均額となるため、葬儀費用の平均とは一致していません。

一般葬の費用は?

おおよそ50名ぐらい、お通夜、告別式、火葬といった一般的なお葬式を考慮した場合、葬儀一式費用で90万円前後から130万円程度が目安です。

身内だけで行う家族葬の費用は?

家族葬とは、親族など身内、友人といった親しい方だけで行う葬儀です。およそ20名と想定した場合に、お通夜、告別式、火葬を行うと60~100万円前後が1つの目安となります。

直葬の場合の費用は?

直葬とは、火葬式とも呼ばれ、お通夜、告別式を行わず、死亡後に火葬のみを行う方式です。火葬の際には身内のみで参列することになります。目安は20~30万円程度です。

葬式代がない?葬儀費用が足りない場合の対処法

実際に葬儀を行う場合に、見積もりをとるとお金が足りないということもあることでしょう。また、そもそもあまり余裕がなく葬儀費用が支払えるかどうか不安といったこともあるかもしれません。

そこで以下では、葬儀費用が足りない場合の対処法についてご紹介します。

時間がある場合には、互助会に入会し費用を積み立てておく

時間がある場合には互助会に入会し費用を積み立てておく

これは生前対策になります。いまお金がなくても、事前に対応していきたい場合には、互助会に入会し費用を積み立ててみてはいかがでしょうか。

互助会とは冠婚葬祭互助会の略であり、数千円程度を毎月支払い、積み立てたお金を葬式や結婚式などの費用に充当する仕組みです。

もともとは会員が共同でお金を出し合い助け合おう、という相互扶助の考え方から生まれたもので、現在では葬儀費用や結婚費用が不足しないようにお金をコツコツためていくシステムとして利用されています。

コツコツお金がたまり、葬儀費用をまかなえる仕組み自体は有益といえますが、積立金だけではすべてをまかなえるとは限らないということに十分注意してください。互助会入会により祭壇が半額になるといったメリットもあるわけですが、別途オプションをつけることで追加費用がかかり、費用が不足するといったこともありえるのです。

また、生活環境が変わったことで、互助会を結局利用しない場合には、解約時に2割程度の手数料が必要になります。最終的に積み立てしないほうが得をしていたのに、と後悔する可能性もあるでしょう。互助会が倒産した場合には、掛け金の半分しか戻ってこない点も要注意です。

葬儀保険や死亡保険に加入する

葬儀保険や死亡保険に加入する

葬式費用が足りなくなることが不安な方は、葬儀保険や死亡保険に加入することを選択肢に入れてみるのはいかがでしょうか。

ここでは、生前の対処方法である葬儀保険や死亡保険についてご紹介します。

葬儀保険

葬儀保険とは葬儀に特化した保険であり、月々の保険料が数1,000円程度、99歳まで更新できる点が特徴で、医師の診断も必要ありません。死亡保障は数10万円~280万円程度です。葬儀にかかる費用代程度をまかなう事前手段としてはおすすめといえます。

しかも保険であることから、貯蓄と異なり、いつ亡くなったとしても同額の死亡保険金を得ることが可能です。加入後短期間で亡くなるといったことがあったとしても、保険であれば葬儀費用をまかなうことができます。それに対して貯蓄でまかなう場合は、貯蓄をはじめてから短期間で亡くなると、葬儀費用をカバーすることは難しくなってしまいます。

死亡保険

葬儀費用だけではなくその後の遺族の生活保障も含めて考えるのであれば、死亡保険に加入することも検討してみましょう。500万円程度の死亡保障があれば葬儀費用をまかなうには十分です。

なお、500万円×法定相続人の数に該当する金額までは、相続税の課税対象に含まれません。保険金が振り込まれてから葬儀費用を支払うことが許されるかどうかは、葬儀屋に確認をとっておくと良いでしょう。

葬祭費の補助を利用する

国民健康保険

葬儀費用をまかなう1つの手段として、葬祭費の補助が挙げられます。故人が加入していた各種健康保険から葬祭費(または埋葬費)という名目で補助金を受け取ることが可能です。

ここでは、各種健康保険から受け取れる葬祭費の補助についてご紹介します。

国民健康保険

国民健康保険加入者の場合、自治体によって金額が異なりますが、5~10万円程度の補助金を葬祭費として受けることが可能です。

受け取るには、市区町村役場において申請を行い、被保険者資格喪失を提出します。申請の際には、故人の国民健康保険証、葬式における領収書、申請者の印鑑、振込先が必要で、申請期間は死亡日から2年間です。

健康保険

健康保険加入者の場合、1カ月分の給料と同額が支給されます(下限10万円~上限98万円)。会社が手続きを行ってくれる場合もありますが、ご家族が申請する場合には、勤務先を管轄する社会保険事務所へ申請を行ってください。

申請には、故人の健康保険証、勤務先事業主による申請書類、死亡診断書もしくは埋葬許可証などの死亡証明書類、印鑑が必要で、申請期間は死亡日から2年間です。 なお健康保険加入者の扶養家族が亡くなった場合には、家族埋葬料として一律10万円が支給されます。

香典を葬儀費用に充てる

香典を葬儀費用に充てる

実際に葬儀を行うときに、費用がまかなえるか不安な場合もあることでしょう。この場合には、香典を葬儀費用に充てられることも知っておきましょう。ただし、香典がどの程度になるかは事前に想定できません。特に家族葬や直葬では、香典はほとんど集まらない可能性があります。

カードローンを利用する

カードローンを利用する

どうしても資金が足りない場合には、カードローンを利用することを検討してみましょう。

審査完了まで最短30分程度、融資を受けるまでに最短1時間程度で借りることが可能です。借り入れのため金利がかかりますが、初回契約では無利息期間を設けているカードローン会社もあります。まとめてお金を借りて葬儀費用に充て、その後の保険金や葬祭費の補助、相続財産などで返済するといったことも考えてみましょう。

葬儀ローンを利用する

何が必要で何が不要かを明確にする

資金が足りない場合のもう1つの手段として、分割払いで葬儀費用を支払う葬儀ローンの利用が挙げられます。ただし、葬儀社によって取り扱いがある場合とそうではない場合があるため、事前に確認をしておきましょう。

葬祭扶助を利用する

葬式費用が足りない場合の他の手段として、葬祭扶助を利用することも考えられます。ただし、これは原則として生活保護の対象者が該当します。生活保護を受けている方が喪主をつとめる場合や、生活保護を受けていた方が亡くなり家族以外の方(アパートの大家さんなど)が葬儀を執り行う場合などに葬祭扶助を受けることが可能です。

葬儀費用はできるだけ抑えたい

葬儀費用が不足する場合は、事前対応、事後対応としてさまざまな手段があることをご説明しました。それでは、葬儀費用自体を抑えたい場合はどうすれば良いのでしょうか。

以下では、葬儀費用をできるだけ抑えるためのコツについてご紹介します。

何が必要で何が不要かを明確にする

葬儀は行おうと思えばオプション次第で大変高額になります。そのため、葬儀人数や祭壇の大きさ、お花を飾る量など、どの程度必要になるのかを明確にして、予算内で行えるようにすると良いでしょう。

例えば、オプション(お花など)をカットする、葬儀の人数をしぼる、飲食接待費や香典返しの費用を削るといったことが考えられます。ただし、あまりに削りすぎると、葬儀の参列人数に対して飲食物が少ない、シンプルすぎて故人に対していかがなものかといったクレームが出る可能性があります。そのため、見栄えなども考慮して、必要なものと不要なものを決める必要があります。

葬儀社にも、用意できる予算で行うためにはどうすれば良いか相談してみましょう。融通の利く葬儀屋であれば、予算内で葬儀を行ってくれます。なお、葬儀費用にも下限があるため、最低限どの程度でできるかも合わせて尋ねておくことをおすすめします。

市民(区民)葬を利用する

葬儀自体の費用を抑えたい場合には、葬儀屋と自治体が提携して行う市民(区民)葬の利用も1つの手段です。15~25万円程度で行うことができる場合も多く、場合によっては葬儀一式で15万円以下というケースもあります。ただし、この費用には飲食接待費やお布施は含まれていないため、実際にはさらに費用がかかってしまいます。

なお、市民(区民)葬を利用する条件は、亡くなった方の住民票がある地域、もしくは喪主の住民票がある地域で葬儀を行うことです。

インターネットを利用して費用を比較

葬儀費用を抑える1つの手段として、インターネットを利用して、葬儀社の葬儀費用を比較し、費用の安い葬儀社を探すことが挙げられます。ただし、インターネットには、どこまでの費用が掲載されているのか確認しておかないと、あとで追加料金が必要になるといった事態が考えられます。

一般的に葬儀社は、インターネット経由で資料を請求したり、相談したりすることができます。そのため、数社の葬儀社に資料を請求し、可能であれば相談して、費用を明確にしておきましょう。

葬式代がなくても対処法はいくつもある

今回は、葬式代がなくてお困りの方に役立つ、葬儀費用の相場や、葬式代が足りないときの対処法についてご紹介しました。

葬儀費用は地域や参加人数、オプションをどうするかでまったく異なるため、あくまで費用の相場は目安として考えておいてください。事前に葬式費用を集めるために行動できる場合は、互助会加入や葬儀保険、死亡保険などでカバーすることが有効手段です。

また、事前に葬儀費用の見積もりをとり、葬儀費用はどの程度必要になるのか、確認しておくことも大切です。もちろん、計画的な貯蓄を行うこともシンプルながら地道な葬儀費用対策になります。

いざ資金が足りないという場合には、香典でまかなう、オプションを削る、飲食接待費を削る、市民(区民)葬を利用するなどの方法で費用を抑えることも検討しましょう。

それでも資金確保が難しい場合は、カードローンや葬儀ローンといった選択肢もあります。初回は無利息で借り入れできる場合があるため、ローンは強い味方になるかもしれません。ただし、ローンの利用は、借入金を返済ができる見通しがあることが前提となります。相続財産や保険金、葬祭費の補助、その後の給料などで返済できそうか、事前にある程度の見通しを立てておくことが大切といえます。

急遽葬儀をあげることになった場合であっても、葬儀代の不足は、保険やローンの活用など、対処する方法はいくつもあります。まずは、葬儀で必要となる費用を計算した上で、自費でまかなえるか、または何かしらの方法で工面する必要があるのかを考えみましょう。

伊藤 亮太
伊藤 亮太

CFP(R)認定者
スキラージャパン株式会社取締役、伊藤亮太FP事務所代表

慶応義塾大学大学院商学研究科 経営学・会計学専攻修了。学生時代にCFP®資格、DCアドバイザー資格取得。2007年11月スキラージャパン株式会社設立に参画。取締役に就任。またその後個人事務所として伊藤亮太FP事務所を立ち上げる。独立系FPとして、金融資産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニング・相続事業承継、保険見直し、金融機関等における講演など幅広く活動を展開、執筆業務も多岐にわたる。

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