教育費貧乏とは?教育費で破産しないために知っておくべきこと

教育費貧乏とは?教育費で破産しないために知っておくべきこと

教育費貧乏とは

教育費で破産する「教育費貧乏」にならないための方法

教育費は人生の中でも3大支出といわれるほど負担が大きいものです。「子供にはやりたいことをさせてあげたい」「学習環境のいいところへ行かせてあげたい」など、愛する子供のために親としてそう思うのは当然のことといえるでしょう。

家計の範囲で無理なく教育費が捻出できるのであればまったく問題ありませんが、無理に支出を重ねてしまうと、家計が破綻する可能性が出てきてしまうため、教育に関してはしっかりと計画を立てることが大切です。

そこで今回は、教育費貧乏とは何か、また教育費で破産しないために知っておくべきことについてご紹介します。

「教育費貧乏」って何?

教育費貧乏って何?

子供にはできる限りやりたいことをさせてあげたいと思うのが親心。子供の将来のためにもより良い学校へ行かせたいと思う親は多いものです。

それを実現するためには、受験対策に特化した学習塾に通わせたり、優秀な家庭教師をつけたりすることも必要でしょう。また、英会話やそろばん、書道、ピアノ、水泳、スポーツ教室など、勉学以外の趣味や教養もしっかりと身につけてほしいという思いもありますよね。

しかし、それらをすべて実行するためには、時間もさることながら費用が必要になります。
予算や計画を立てずに習い事などをどんどん始めさせてしまうと、気付かぬうちに家計が苦しくなっていることも……。

「教育費貧乏」とは、まさにそのような状況に陥ってしまっている状態のことを指します。
教育費貧乏に陥る人というのは、自覚症状が薄い傾向があります。教育費を目いっぱいかけるあまり貯蓄がおろそかになり、子供が独立してご自身が老後を迎えるころには、老後資金の準備がまったくできておらず、結果的に老後に破産してしまうこともあるのです。

老後破産の原因を探ると、過去の行き過ぎた教育費が原因になっているケースが多いといわれています。
「住宅資金」「教育資金」「老後資金」のうち、住宅資金は時期も金額も具体的に予測するのはなかなか難しいのですが、教育資金と老後資金は、必要となる資金の概算やタイミングなどはあらかじめ分かっているものです。

子供がいる場合、教育資金は必ずかかるものであり、老後資金に関しては、子供の有無に関係なく誰しも必要となります。いずれも決して安いものではないため、早くからきちんと予算建てをして、長期的に準備しておく必要があるのです。
それを怠ってしまうと、将来的に教育費貧乏となり、老後の生活が苦しいものとなる可能性が高まってしまうため注意しましょう。

教育費をかけすぎてしまうのはどんな場合?

教育費をかけすぎてしまうのはどんな場合?

では、教育費貧乏に陥りやすいケースとは、一体どういった状況が考えられるのでしょうか?
具体的な例を見ていきましょう。

【1】過度な競争心を持つケース

「お友達の○○君が英会話を習っているからアナタも習いなさい」「○○ちゃんがやっているからうちの子もピアノを……」というような競争心で、すぐに自分の子供に習い事を始めさせてしまうのは、親としてのただの「張り合い」にしか過ぎなく、教育費貧乏となる可能性が非常に高いケースといえるでしょう。

周りの子供たちやママ友たちを意識し「何事にも負けたくない!」という思いを子供に向けるのは、決して子供のためとはいえません。

【2】誘いを断れずに流されてしまうケース

「うちの子と一緒にサッカー教室に通わせませんか?」「パソコン教室に通わせるけど、一緒にどう?」などとママ友に誘われると、なかなか断ることができずに流されてしまうことも多いのではないでしょうか?このようなケースも、習い事にかかる費用が増大する傾向が強くなります。

教育費貧乏にならないためには、主体性や計画性をしっかりと持つことが非常に重要です。

【3】学歴至上主義であるケース

社会が多様化してきている昨今、昔ほど色濃い学歴社会ではなくなってきています。とはいえ、社会人になると学歴で判断されることも少なくありません。
そのような背景から「子供のため」と信じ、学歴至上主義を掲げる親もまだまだ多く存在しているようです。

教育熱心な親は、子供の希望や意志などは関係なく、進学校への進学を推し進めようとする傾向があります。その目標は子供のというより、むしろ自分たちの目標であるため、目標達成のために進学塾へ通わせることはもちろん、受験に対する備えを何よりも優先するでしょう。

このようなケースでは、塾や家庭教師、教材などへの出費を惜しまないため、結果的に家計をひっ迫させてしまいやすいのです。

【4】ステータス重視であるケース

ブランド志向が強い親の場合も教育費貧乏に陥る可能性が高いといえるでしょう。

「あの有名私立に通わせたい」「公立なんて絶対に嫌!」などと、ステータスを重視する場合、自分たちの子供は幼児教育から大学までエスカレーター式で進級できるような有名私立に入学させたがる傾向にあります。

幼稚園から大学まで私立に行かせるとなると、子供1人あたり2,000万円以上の教育費が必要です。もちろん、それができるだけの収入がある場合は問題ありませんが、予算オーバーの背伸びした状況の場合は、いずれ家計が困窮することは免れません。

【5】兄弟姉妹がいるケース

前記4つのケースは、実際に存在するものの極端な例ではあります。
一般的に教育費貧乏に陥りやすいといわれているのは、子供が2人以上いるケースです。

上の子が習い事をしていると、下の子も同じことをしたがる傾向があります。「私もやりたい!」といわれたら、親としては「ダメ」とは言いづらいもの……。2人またはそれ以上の子供に同じ習い事をさせることとなると、当然ながら費用負担は2倍以上になってしまいます。

兄弟姉妹の年の差が近いほど、塾へ行くのも予備校へ行くのも同時期になることが多くなるため、教育費負担が重くなりやすいといわれています。
そのため、子供が複数人いる場合は、教育費貧乏にならないためにも、習い事に通う年齢になる前に全員分の教育費のシミュレーションをしっかりと行い、ライフプランを立てておく必要があるのです。

教育費で破産しないためのポイントとは?

教育費で破産しないためには一体どのような点に注意すれば良いのでしょうか?
ここでは、教育費破産しないためのポイントを3つご紹介します。

【1】教育費の準備・計画は事前にしっかりと行う

教育費の準備・計画

子供1人あたりの教育費総額の平均額はオール公立で約1,000万円、オール私立で約2,000万円かかるといわれています。
このように公立か私立かで大きな差が生じるというほか、同じ私立でも学校によって学費は異なります。

しかし、教育課程のステージごとにかかる教育費の概算は、子供が進学する前に算出しておくことが大切です。

教育費を考える上で最も重要なことは「いつ、どれくらいの費用が必要になるのか」という予算立てをすることといえます。
しっかりと予算シミュレーションをすることで、毎月いくらを教育費として貯金したほうが良いのかが分かります。

教育費で破産しないためには、その金額を踏まえ、「この計画は自分たちの家計状況に見合っているか」「老後資金や住宅資金とのバランスは取れているか」ということについても総合的に考える必要があります。

予算シミュレーションを行うにあたり「キャッシュフロー表」を作成してみることをおすすめします。
現在からスタートして、子供を含む家族全体の30~40年後位までのライフイベントを書き出し、収入と支出のバランス、貯蓄の推移をシミュレーションしてみましょう。

自分で作成するのが面倒という方や、やり方がよく分からないという方は、ファイナンシャルプランナーに相談し、作成依頼するのも良いでしょう。

【2】学資保険は有効か?

学資保険

子供の教育資金の確保を目的とした保険である「学資保険」。毎月決まった額の保険料を払い続ければ、祝い金や満期学資金として、子供の年齢に合わせた給付金が受け取れるというものです。

一昔前の金利が高かった時代は、保険商品が投資対象となることがありました。学資保険も同様に、満期時の返戻率が高かったため、教育資金準備の定番として利用されていたのです。
しかし、昨今の金利情勢では返戻率が低く、配当金などの恩恵はもはや望めません
さらに、子供の医療保障や親が死亡した際の育英年金などの保障をつけてしまうと、元本割れしてしまう商品が多いのが現状です。

しかしながら、そういった保障の特約をつけずに加入することは可能です。その場合であれば、元本割れする可能性は低いといえるでしょう。

また、毎月支払う保険料は、ある意味貯蓄と同じです。保険料を支払い続けていれば、指定したタイミング(子供の進学の際に費用が必要となるタイミング)に満期金を受け取れるため、それを教育資金にあてることができます。そのため、計画的な貯金が苦手な方にとっては、学資保険は向いているといえます。

ただし、学資保険を利用する場合は、支払総額と受取総額のバランスを確認すると共に、中途解約の場合のペナルティーなどもしっかり認識してから利用するようにしましょう。

【3】児童手当は貯蓄にまわそう

現在、日本国内に住所を有する15歳までの子供に対し、児童手当が支給されています。
その支給額は、子供が3歳になるまでは1人1万5,000円、3歳以上は1万円。これを子供が3歳から中学を卒業する15歳になるまで貯め続けると、なんと198万円にもなるのです。

また、国立大学の入学金と授業料4年分の総額が平均約243万円のため、入学金と大学3年生までの授業料は児童手当だけで賄えることになります。

児童手当を家計に繰り込んで消費してしまうよりも、別口座に分けて教育資金として積み立てをすれば、高校や大学進学時の資金として心強いものとなるでしょう。

教育費破産に注意しつつも、もっと教育費をかけたい

教育費は「収入に見合った額で準備する」というのが大原則となりますが、できれば子供にはより良い教育環境を与えてあげたいと思うのが親心といえます。
ここでは、「もっと教育費をかけたい!」と思ったときの対処法をご紹介します。

教育ローンを利用する

教育ローンを利用する

日本政策金融公庫が提供する「国の教育ローン」は、世帯年収(所得)の上限額が定められてはいるものの、民間のものと比べてかなり低い金利で教育資金を借りることが可能です。
用途も入学金や授業料のほか、教科書や教材等を購入するための資金として使用したり、下宿するための家賃にあてたりなど、学費以外に使うことができるという特徴があります。

ただし、融資対象者は高校以上の学校に通う生徒・学生の保護者のため、小・中学生の保護者は利用できません。

また、民間金融機関が提供する教育ローンの場合は所得の上限はありませんが、国の教育ローンと同じく資金の用途や対象者が限定されている場合が多く、小・中学生の塾の費用などに使えないケースがほとんどです。
そのため、教育ローンは高校や大学にかかる学校関連費用を調達したい場合に有効な手段といえるでしょう。

カードローンを利用する

カードローンを利用する

カードローンの1番の特徴は、利用目的の制限がないことです。もちろん、教育関連費用として利用可能であるほか、塾や家庭教師、習い事などの費用にあてることもできます。
また、教育費負担で手薄になった生活資金として利用することも可能です。

奨学金や国の教育ローンと比べると金利は割高ですが、銀行系の低金利カードローンを利用すれば、場合によっては金融機関の教育ローンとさほど変わらない金利での利用が可能な場合もあります。
また、カードローンの場合は、申し込みから実際に借り入れできるまでの期間が短く、急な出費に対応できることもうれしいポイントといえます。
一時的に資金が不足する場合や、給料日・ボーナス日までのつなぎにするなど、使い方次第では多くのメリットを享受することが可能です。

初回期間限定で、「金利無料キャンペーン」などのさまざまなサービスが提供されているため、興味がある方は1度調べてみることをおすすめします。

教育費破綻しないよう健全な家計運営を!

今回は、教育費貧乏とは何か、また教育費で破産しないために知っておくべきポイントについてご紹介しました。

教育費は目先の支出にとらわれがちですが、実際には長期的な計画を持っていないと途中で行き詰まってしまいます。潤沢な資産がある場合は別として、限りある資金の中で上手にやりくりするためにも、なるべく早い段階で収支のシミュレーションを行うようにしましょう。

過度な教育費で家計が破綻したり、老後破産したりするようなことがあっては、子供に迷惑がかかってしまいます。健全な家計運営をすることもまた、子供の教育にとって重要であることを認識してください。

田中 裕晃
田中 裕晃

CFP®・1級ファイナンシャル・プランニング技能士/公認不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/マンション管理士/ 住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士 他
日本FP協会主催「くらしとお金のFP相談室」で平成29年度相談員担当

大手賃貸仲介業者に就職し、新人賞獲得。店長職を経験後、売買仲介業者として独立。不動産業を営む傍ら、ファイナンシャルプランナーとしても活動中。

住宅の取得やそれに付随するライフプランニングの設計、資産の組み換え、不動産投資、相続対策などに関しての相談業務を行っている。

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