子育て費用をシミュレーション!子供を1人育てるのにお金はいくらかかる?
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子育て費用をシミュレーション!子供を1人育てるのにお金はいくらかかる?

赤ちゃんの傍で計算機を持つ女性

子供を育てるためのお金はいくらくらい?子育て費用をシミュレーションしてみよう

新たな家族の誕生は喜ばしいことですが、教育費に限らず子育てにかかる費用が心配というご家庭が少なくありません。二人目、三人目のお子様ともなると、ひとり目の子育ての経験も加わり不安がより高まる場合もあります。

不安を安心に変えるためには、まず不安の正体である子育て費用を目に見える形にすることが必要です。学習費調査データなどを参考にしながら、我が家の場合に合わせた子育て費用のシミュレーションをしておきましょう。

子育てにかかるお金がある程度イメージできたら、次に子育て費用をどのように貯めていくかを考えます。人生に何度かある“貯め時(どき)”を逃さないように、貯めやすい時期やお金のかかる時期を早めに知って、今後の家計管理に活かしていきましょう。

今回は、未就学児~大学卒業までにかかる子育て費用、貯め時や支出のピーク、お金が足りない場合の対処法についてまとめました。最後までお付き合いください。

子育て費用をシミュレーションしよう!

粉ミルクやおむつ代から、大学進学費用まで。子育て費用にもいろいろありますが、一般的に言って、お子様の成長とともに、【衣】【食】【住】で子どもにかかる支出は増えていく傾向があります。またお子様の進路によっては、小学校から少なからぬ学費がかかるケースもあります。

早めに子育て費用を見積もることで、毎月の貯蓄ペースがゆるやかになり、貯蓄目標を達成しやすくなります。子どもが生まれたら、なるべく早めに子育て費用をシミュレーションしておくことをオススメします。

以下、少し古いですが、内閣府が行った調査結果(※1)から子育て費用をいくつか挙げておきます。シミュレーションの参考にしてください。

(※1)内閣府『平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査』

未就学の子供を育てるのにかかるお金はいくら?

晴れ着姿の赤ちゃん

内閣府の調査データ(※1)によると、未就学児一人当たりの子育て費用の総額は、1,043,535 円(年額)です。この中には「子どものための預貯金・保険」が18~19万円ほど含まれています。子育て費用という意味では、おおよそ84万円、85万円といったところでしょうか。月に直すと約7万円ですので、それでもかなりの支出負担ですね。

とくに0歳は、出産祝い(内祝い、宮参り等)ほかイベント出費が多く、「お祝い行事関係費」の支出割合が他の年齢に比べて高いというコメントも見受けられました。

未就学児のうち、未就園児では一人当たり843,225 円/年。保育所・幼稚園児では約37 万円多くなり、一人当たり1,216,547 円/年という結果に(すべて第1子)。当然ですが、学校など外部施設と関係する年ごろになると、また一段と子育て費用が増えることがわかります。

小学生の子供を育てるのにかかるお金はいくら?

ランドセルを背負う女の子

同調査によると、小学生は一人当たり1,153,541 円/年と保育所・幼稚園児よりやや少なくなります。

世帯所得の高い共働きで、月に7万円を越える保育料がかかるケースも少なくありません。小学校入学に伴い、高い保育料から解放されて、給食費や学校教材や給食費、学童保育利用料などで済む小学校。ライフプラン的にお金の貯め時(どき)なのです。

小学校の6年間は、ややもすればスイミングや学習塾代といった習い事費用が増えがちな時期です(調査データにおいても「子どものための預貯金・保険」は約16.3万円と、未就学時点より減っています)。将来かかるであろう教育費を考えると、やはり油断は禁物です!財布の紐を締め、貯蓄の積み増しを意識して家計のやりくりをしていきましょう。

中学生の子供を育てるのにかかるお金はいくら?

学校の廊下でノートや教科書を持つ女子中学生

前述の内閣府の調査によれば、中学生の年間子育て費用総額は、小学生データより約40 万円多い、一人当たり1,555,567 円です。これは未就学児の約1.5 倍に上ります。平均値とは言え、意外に思われるかもしれません。

内訳を見てみると、「食費」は356,663円/年で小学生の約1.28倍、「学校教育費」は274,109円/年と小学生データの実に約2.6倍に上ります。よく食べ、よく学んだ結果が調査データにも表れているようにも思われます。

一方、「子どものための預貯金・保険」は約17.9万円と小学生からの伸びはやや限定的です。お子様の成長に伴い増える費用負担に世帯収入が追いついていないことの表れかもしれません。

また、調査結果ではありませんが、筆者の家計相談では、中学校、とくに中2の夏休み以降から学習塾に通わせるご家庭が珍しくありません。1対多ではなく1対1の個別指導塾を選ぶなどで塾代が高額となるケースもあり、公立中学に進学したとしても子育て費用は増えることに注意が必要です。

やはり小学校卒業までにある程度の預貯金を貯めておけるかどうかが、その後の家計やりくりのキーポイントと言えるでしょう。

高校生の子供を育てるのにかかるお金はいくら?

空を見上げる男子高校生2人と女子高校生3人

高校生の子育て全般にかかわる費用調査は見つけられなかったため、家計支出に占める割合が高い学習費調査(※2)からのご紹介になります。

同調査によると、「学習費総額」は、公立高等学校(全日制)で年額450,862円。私立高等学校(全日制)は1,040,168円で、公立の約2.3倍になります。

異なる調査間の比較はできませんが、内閣府の調査の中3生データから学校関連費と預貯金・保険を除いた約46万円/年に、上の学習費調査データの金額、学校独自の副教材費や部活動関連費、そして増える食費(弁当代含む)などを加味した月額2,3万円(年間24-36万円)程度を子育て費用に想定しておくとよいのではないでしょうか。

公立高校の場合(年額)
127万円=学習費総額(45万円)+生活支出ほか(82万円)

私立高校の場合(年額)
186万円=学習費総額(104万円)+生活支出ほか(82万円)

(※2)文部科学省『平成28年度子供の学習費調査』

大学生の子供を育てるのにかかるお金はいくら?

大学の教室でノートを見る女子学生

進路によってかなりのブレが生じると思いますが、進学コース別にざっくりまとめると以下の通りです。なお生活費は学生生協の調査結果の下宿生のケース(月額12万円)を参考にしました。

国立大学(年額)
約198万円=学費535,800円+生活費144万円

私立大理系(年額)
約268万円=学費約1,238,797円+生活費144万円

学費もかかりますが、自宅通学か自宅外からの通学になるかで子育て費用は大きく変わります。たとえば、自宅からなら私立大学でもいいのか等早めにご夫婦で、お子様と話し合ってみることも大切なのではないでしょうか。

子育て費用はトータルでいくらかかるの?

子育て費用のイメージ

一般的には、中学高校までの子育て費用のうち、食費や日用品代など生活支出にあたる部分(高校生の項で算出した約46万円/年の部分)は毎月の家計やりくりで対処すると思われます。そのため実際に感じる家計負担の重みからはずれるかもしれませんが、あえて分離して考えてみます。

就学前~大学卒業時までの22年間、学校関連費用や教育積立を除いた子育て費用として年平均60万円(月額5万円)と想定すると、それだけで1,320万円という計算に。加えて以下にまとめた学校関連費用を加味して考えてみましょう。

学校がすべて公立の場合

幼稚園から大学までオール公立の場合、トータルで約2,090万円(1,320万円+770万円)。

(学校関連費内訳)
公立幼稚園・・・ 666,792円
公立小学校・・・1,930,248円
公立中学校・・・1,445,523円
公立高校・・・・1,362,586円
国公立大・・・・2,428,200円
(合計・・・・・7,700,700円)

中学までは公立で高校・大学は私立の場合

幼稚園から大学までオール公立の場合、トータルで約2,558万円(1,320万円+1,238万円)。

(学校関連費内訳)
公立幼稚園・・・666,792円
公立小学校・・・1,930,248円
公立中学校・・・1,445,523円
私立高校・・・・3,120,504円
私立大理系・・・5,217,624円
(合計・・・・ 12,380,691円)

学校がすべて私立の場合

幼稚園から中学までは公立で私立高校・私立大学(文系コース)の場合、トータルで約3,626万円(1,320万円+2,306万円)。

(学校関連費内訳)
私立幼稚園・・・1,494,024円
私立小学校・・・9,214,734円
私立中学校・・・4,015,869円
私立高校・・・・3,120,504円
私立大理系・・・5,217,624円
(合計・・・・ 23,062,755円)

大学進学費用を貯めるいったんの目安として、高校2年生になるまでに国公立大学の学費2,3年分を貯めておけると良いでしょう。そうすることで、高校を卒業するまでの最後の1年間のボーナスで、AO入試で前倒して納付する学費を貯める等の微調整ができるからです。学資保険に加入中の方は、いつお祝い金(学資金)が給付されるのか保険会社に問い合わせしておくと安心です。早めの準備が吉ということですね。

一番子育て費用がかからない時期はいつ?

前述のように、学費や保育料がそれほどかからない小学校6年間がもっとも子育て費用がかからない時期、学費の貯め時(どき)です。習い事費用などが膨らまないよう、家計全体のバランスをときどき確認するようにしてください。

一番子育て費用がかかる時期はいつ?

大学4年間、なかでも受験費用や入学金が必要となる大学初年度の年が子育て費用のピークとなります。子育て費用を貯めるゴールとしては、高校2年生までに少なくとも大学でかかる費用の半分以上は貯めておけると、その後の教育費や老後資金準備が楽になると思います。

子育て費用が足りないときの対処法

学生帽が乗せられた、半分ほどお金の入った透明のブタ貯金箱

実際には妻の就労やお子様自身のバイト料など新たな収入源によって費用補完されることもあると思いますが、生活費を含めた子育て費用総額は気が遠くなるような金額です。

足りなくなってしまう場合もあることでしょう。

子育て費用、とくに学費が足りなくなりそうなときは、まず自治体の無利子貸与制度や給付金制度の有無を調べましょう。学校の進路指導の先生はこうした制度を熟知していることが多いので学校の先生に相談してみる手もあります。そのうえで奨学金や教育ローンなど民間の借り入れを検討してみましょう。

奨学金を利用する

奨学金はお子様自身の借金となりますので、安全サイドに立った慎重な借り入れ計画が大事です。代表的な奨学金である日本学生支援機構のサイトには、シミュレーション機能があります。借入前や卒業前にしっかりシミュレーションを行いましょう。

また、(あまり考えたくないことですが)卒業後の就業状況によっては返したくても返済できない可能性があります。延滞はその後の生活に多大な影響を及ぼします(住宅ローンが借りられない・クレジットカードが持てない等)。学生のうちから返済できなくなった場合の対応策を知っておくと安心です(「減額返還」や「返還期限猶予」制度など)。

教育ローンを利用する

子どもがお金を借りるのは忍びないということで、親が契約者となり金融機関から借りるという方法もあります。ただ、審査から借入金が口座に着金するまでに時間がかかることもあります。合格前に仮審査を済ませておく等早めの情報収集と行動が必要です。

カードローンを利用する

一時的な資金不足であれば、手数料など総額でかかる費用は増えてしまいますがカードローンを利用する方法もあるでしょう。ただ、その前に職場からの融資や生命保険の貸付が受けられないかなどもあたってみてください。同じ借りるにしても、金利や手数料がなるべくかからないように事前に調べておくことも大切です。

暮らしの節目に都度子育て費用のシミュレーションをしよう

今回は、未就学児~大学卒業までにかかる子育て費用、貯め時や支出のピーク、お金が足りない場合の対処法についてご紹介しました。

お子様が生まれたばかりで高校大学の進路のことなどとても想像がつかないという場合もきっとあると思います。そうしたときは、記事中に挙げた調査データなど平均像を当面の目標にして年間の貯蓄ペースを計画していってください。

また、子育て費用シミュレーションは一回限りではなく、学校が変わる等の暮らしの節目に、都度見直していくと良いでしょう

お子様の進路が想定できるようになったら、たとえば実際の学校HPで学費を調べて貯蓄ペースが今のままでよいか再考・調整するなどして早めの備えを心がけることで、受験期に慌てて資金繰りする可能性はかなり下がると思います。

海老原 政子
海老原 政子

ファイナンシャル・プランナー
住宅ローンアドバイザー/エムプランニング代表

国内生保の保険募集代理店として千葉市近辺の公官庁を主顧客として保険募集を行う。ライフプラン全体から保険を見直すことの重要性に目覚めFP資格を取得。生命保険見直しや住宅ローンの借り換え、貯められない人への家計改善アドバイス等わかりやすい語り口が好評。

<取材協力>
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