携帯決済(キャリア決済)の現金化は違法?現金化の流れや注意点
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携帯決済(キャリア決済)の現金化は違法?現金化の流れや注意点

スマートフォンを操作する女性

携帯決済(キャリア決済)を活用?現金化は違法なのか

当面の現金が必要なとき、身近な親戚や友人からの借金や金融機関からのキャッシングが思い浮かびますが、それら以外に携帯決済(キャリア決済)の現金化という方法があります。携帯電話の利用料金決済を利用して現金化をするとは、いったいどういうことなのでしょうか。今回は、携帯決済(キャリア決済)の現金化の流れや注意点についてご紹介します。

携帯決済(キャリア決済)の現金化とは

スマートフォンと現金

キャリア(※1)との回線契約により携帯電話(スマートフォンを含みますが、以下、携帯電話で統一します)を使っている利用者に限って、商品などの購入に携帯決済を選択すれば、携帯電話の利用料金と一緒に商品などの購入代金が清算されるという方法を利用することができます。また、商品などの購入にとどまらず、買取り業者を介してこの商品などを現金化することもできます。

現金化により現金を振り込むのは、買取り業者によっては即日行われますが、キャリアによる利用料金の請求は、原則翌月になるのでそれまでは無利子で現金の借り入れができることになり、キャッシングなどより有利で使い勝手の良い現金化の方法といえます。ただし、買取り業者の利益が考慮されるので、商品購入代金の100%を現金化できるわけではありません。

(※1)キャリア

自ら通信回線や交換器、電波周波数帯、基地局などを保有し、加入者に通信回線を提供するサービスを行っている事業者。NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクなど。

携帯決済(キャリア決済)現金化の流れ

スマートフォンでオンラインショッピング

携帯決済を利用してどのように現金化するのか、流れを追ってみていきましょう。以下の解説では、キャリアとの携帯電話契約が済んでいることを前提にしています。

携帯決済枠を確認

携帯決済では、キャリアごとに独自の決済枠(上限額)を設けています。利用するにあたって、まず決済枠を確認しましょう。

ドコモ払い(電話料金合算払い)

NTTドコモ(以下、ドコモといいます)は、19歳以下は月額1万円を上限にしています。20歳以上では、3カ月目までは1万円、その後24カ月目までは3万円、25カ月以降は5万円です。また、20歳以上では、この額ではなく自分で上限額を10万円まで設定できます。ただし、利用状況や返済が滞ったなどの場合、ドコモによって上限額を見直されることがあります。

auかんたん決済(通信料金合算支払い)

auは、12歳以下は月額1,500円を上限にしています。19歳以下では月額1万円、20歳以上では上限10万円ですが、上限額までの範囲で利用者が上限額を設定できます。ただし、利用状況や返済が滞ったなどの場合、auによって上限額を見直されることがあります。

ソフトバンクまとめて支払い

ソフトバンクは、11歳以下は、月額2,000円を上限にしています。19歳以下では月額2万円、20歳以上では上限10万円ですが、上限額までの範囲で利用者が上限額を設定できます。ただし、利用状況や返済が滞ったなどの場合、ソフトバンクによって上限額を見直されることがあります。

ワイモバイルと契約をしていて、「ワイモバイルまとめて支払い」を利用する場合は、「ソフトバンクまとめて支払い」の規約がそのまま適用されます。

買取り業者へ申し込み

携帯決済で商品を購入し、その商品をそのまま使用するのではなく、買取り業者に現金で買い取ってもらうという方法で現金化します。そのためにまず、数多くある買取り業者に対する利用の申し込みから始めます。買取り業者によっては申込時に独自の審査を行っています。主に、年齢、利用中のキャリア名とそれまでに携帯料金を延滞したことがあるかを自己申告させて審査します。

キャリアと回線契約ができていることが前提なので、買取り業者の審査は形式的です。多くの買取り業者では、金額の低い商品では換金率(※2)が60%程度から、高い商品では80%程度です。そのため、100%の購入金額を携帯料金と合算して支払い、現金化できるのは、その商品価格の60%から80%です。

無利子で現金が手に入るメリットと、この換金率でしか現金を手にすることができないデメリットを頭に入れて、「急に現金がどうしても必要」など納得した上での利用が望まれます。

なお、特定の商品については、比較的高い換金率を決めている買取り業者もあります。どの業者を選ぶにしても、利用するときには、どのような条件ならどのような換金率が適用されるのかを確認したほうが良いでしょう。

中には、換金率とは別に手数料を取る業者もあります。後で「言った、言わない」の水掛け論にしないためにも、確認はメールなど証拠が残るもので行いましょう。

(※2)換金率

業者が商品を買取る際の掛け率で、商品の定価に業者が決めた率を掛けて買取り価格を決めます。商品の定価とこの買取り価格との差額が買取り業者の最大利益です。

顔写真付き身分証明書の確認

買取り業者への申し込みが終わると、商品を購入する前に顔写真付きの身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、住基カードなど)の写真データの提出を求める買取り業者も多くあります。この後の実際の売買に責任を持たせるための本人確認です。また、売買商品が盗品や詐欺で奪ったものであってはならないからです。

このように、身分証明書の確認は、利用者の信用を確認するためですが、逆に利用者としては、身分証明書を求める買取り業者は健全業者だと判断できます。身分証明書を求めない業者は、換金率が低いなど、どこか怪しい業者だともいえます。身分証明書の確認は、商品を現金化するときに同時に求める業者もあります。

ネットで商品やギフト券などを購入

携帯決済で購入が可能な商品は、各キャリアで決まっています。例えばドコモ払いでは、ヤフーショッピング、アマゾン、ドコモオンラインショップなどの商品です。どのような商品も携帯決済で購入できるわけではありません。

また、買取り業者では、買い取る商品や商品の金額によって、換金率を決めています。買い取る商品(現金化する商品)は、メールで商品を確認できる必要性があるので、iTunesギフトカード(コード)やアマゾンギフト券(Eメール版)(※3)等が主流になります。

(※3)アマゾンギフト券

現在、アマゾンギフト券は、携帯決済で直接購入することはできません。携帯決済でプリペイドカードにチャージし、そのプリペイドカードでアマゾンギフト券を購入します。

買取り業者から振り込み

iTunesギフトカード(コード)やアマゾンギフト券(Eメール版)等を購入したら、それぞれに唯一のコード(アマゾンギフト券(Eメール版)の場合は、ギフト券番号)と額面を買取り業者にWebページまたは、メールで報告します。

買取り業者は、コードの真偽(有効か無効か)を確認して有効なコードであれば、申込者からあらかじめ登録されている金融機関の口座に、換金率を掛けたのちの額、あるいはそこから手数料を差し引いた額を振り込みます。利用者は、買取り業者からの振込完了メールを待ってから、口座の残高をチェックし振り込まれていることを確認します。

携帯決済(キャリア決済)の現金化は違法?

人差し指でバツ印を作る人

携帯決済で現金化することは、それぞれのキャリアを利用する際の利用規約で禁止されています。例えば、auの「auかんたん決済利用規約」の「5.本サービスの利用の制限、停止等」で、「換金を目的とした商品等の取引の疑いがある場合等、会員の本サービスの利用状況が不適当である、又はそのおそれがある場合」、サービスの利用を制限または停止すると書いてあります。では、携帯決済による現金化は違法でしょうか。同様のサービスと比較してみましょう。

クレジットカード決済の商品を現金化する

クレジットカードで商品を購入し、その商品を自分で売るまたは、買取り業者に譲渡する(売ることと同じ)ことで現金化することの違法性はどうでしょうか。現実にこの方法でも現金化はできています。

しかし、ここに「所有権」という問題があります。クレジットカードで商品を購入すると、販売店からのクレジットカード利用情報によりクレジットカード会社が商品代金を立て替えます。利用者は、原則翌月払いになるので、この間の商品の所有権は、クレジット会社が所有していることになります。

クレジット会社に所有権がある商品を、何の許可も得ずに転売等で現金化することはどうなのでしょうか。少なくともクレジットカード会社の利用規約には違反しています。ただ現実的には、クレジット会社は、翌月に購入者から代金が支払われるかが重要なのであって、商品が転売されたか、あるいは転売目的で購入されたかを自ら検証することはない(検証できない)と思われます。

携帯決済の商品を現金化する

携帯決済により購入した商品(この場合、これまでに解説した通り、メールで商品券番号等が転送できるiTunesギフトカード(コード)やアマゾンギフト券(Eメール版)等の限定商品)を買取り業者に換金率による価格の目減りを承知の上で買い取ってもらい現金化することの違法性はどうでしょうか。

この方法で、クレジットカード決済の商品を現金化する場合と大きく異なるのは、商品の代金を支払うタイミングです。クレジットカード決済では、クレジットカード会社が利用情報に基づき商品代金を立て替え、所有権を得るのに対し、携帯決済によりキャリアが直ちに決済しなければ、一般的に所有権(※4)は、支払いが済んでいなくても商品の購入者に移転します。

したがって、所有権のある商品を転売してもなんら違法ではありません。携帯決済の商品を現金化する場合も、キャリアとしては、翌月に通信回線の利用料金とともに代金が支払われれば良いので、商品が転売されたか、あるいは転売目的で購入されたかを自ら検証することはない(検証できない)と思われます

むしろアマゾンギフト券のように携帯決済による販売を中止し、クレジットカードまたはプリペイドカードでしか購入できないようにするなど販売する側が自己規制をしている状況です。

(※4)所有権

特約がなければ商品の所有権は、購入者に移転しますが、購入者は債務者(借金がある人)であることに変わりはありません。

携帯決済(キャリア決済)における注意点

スマートフォンを見る若い女性

消費者金融等によるキャッシングでは、かつてグレーゾーンと言われた上限金利を法改正によって一律に規定し、グレーゾーンを無くしたことで利用しやすくなったということがありますが、携帯決済ではその歴史が浅いことから、「違法か?」という疑問を払しょくできないまま、これまでの経過として特に罰せられたことはないという状況にあります。それでは最後に、携帯決済による現金化を利用する者としての注意点を考えましょう。

自己防衛策

パスワード

今回のテーマだけによらないことですが、インターネットを利用しての他サイトにアクセスするときは、ログインIDとパスワードは、決して漏らしてはなりません。商品等の購入申し込みをするサイトでは、この情報が漏れれば、そのIDとパスワードを使って「なりすまし」により不正に商品が購入されてしまいます。また、登録するメールアドレスは、必ず自分のメールアドレスにします。

買取り業者の選定

業者選定のイメージ

最初に気になるのは換金率でしょう。一見、高そうな換金率をうたっていても利用規約をよく読むと、とんでもないことが書いてあることがあります。利用規約を読みこむことが困難なときは、何度でも、どのようなときに換金率がどうなるのか、メールなど証拠が残る方法で買取り業者に質問してください。

ホームページが充実している業者だからといって信用できるとは限りません。

利用時に顔写真付きの身分証明書を求めない代わり換金率が低いという買取り業者は、利用しないようにしましょう。

決済

スマートフォンと紙幣

携帯決済で購入した商品の代金支払いは、通信料の支払いと合算されて、原則翌月には発生します。ここで決済ができないとか遅延するとかは避けたいところです。先にも述べた通りキャリアは、翌月の決済が滞りなくできれば、何の問題も感じません。ただし、ここで引っかかると、債務不履行になり、利用規約違反で携帯電話そのものの利用停止にならないとも限りません。

携帯決済の現金化は今後の動きに注目

今回は、携帯決済による現金化について、その仕組みと利用するにあたっての流れを解説し、「現金化は違法か?」について見てきました。

キャリアの利用規則では携帯決済で現金化目的の商品を購入することは、明確な禁止事項になっていますが、違法とまでは言えないのが現状です。この点は、今後の動きを注視しなければなりません。

携帯決済による現金化を利用する場合の注意事項をまとめましたが、携帯決済による現金化はまだ歴史が浅く、今日できていたことが明日はできなくなる可能性があります。現時点での情報として参考になればと思います。

大山 敏和
大山 敏和

CFP(R)認定者/社会保険労務士/年金アドバイザー
アクシス社会保険労務士事務所代表

2014年8月CFP(R)認定、ファイナンシャルプランナーとしてお客様個人の資産状況分析、および資産形成・運用ノウハウのアドバイスならびにご提案を長期ライフプランとして提示。将来、老齢年金受給世代になったときに豊かに暮らせるライフプランの構築をターゲットに現役世代から見据えるライフストラテジーの確立を応援している。