VWが招いた不正問題

株をしている人も人事では済まされない

このご時世、1つの定職だけで食べていける人はどのくらいいるでしょうか。1つの会社に長年在職して、順当に昇進をしていけば自然と給与が上がる時代とは言い切れない中で、実際は正社員という肩書で副業を受け持っている人は、結構多いのではないだろうか。ですが副業はそれぞれの会社が規定している就業規則により、禁止しているところが大多数となっている。ここはもう少しゆるく考えてもいいのではないか、などと個人的にいつも思うところだ。何故なら、欧州では副業をすることになんら抵抗感を示さず、中には普段はサラリーマンとして働いている人が、副業として客室乗務員をしているという話を聞いた時は流石に仰天した。これは極端な例かもしれませんが、正社員として勤務している仕事内容に対して直接影響しない、他業種の世界で副業をするのはむしろ世界観が広がるではないか。実際、日本の法律でも副業を正社員がしてはいけないという決まりは存在しない。かつては盛り込もうとする動きがあったようですが、それは果たされなかったようなので幸いといえる。

法律の穴とはいいませんが、副業は就業規則で規定された禁止事項というだけで、副業をしているから解雇するのは現実的に不可能である、そう判断している弁護士も多いという。ただ就業規則も法律に則って作成しているため、会社側の言い分で利益を損ねる、もしくは公序良俗に反するような仕事をしていたらもちろんアウトなのでご注意を。

副業と言っても色々種類はありますが、家に帰ってからも仕事をするのは中々辛いものです。基本人間は楽をすることを欲している生き物なので、手軽に稼げる手段はないかと模索することには惜しみない努力をしている。副業と言われると微妙に異なるかもしれないが、株取引をしている人も多いでしょう。企業の銘柄が高騰すればするほど価値は上がり、最高潮となったところで売買すれば利益を獲得でき、タイミングを逃せば損をする。

非常に単純な仕組みですが、素人が手を出すととんでもないことになるので油断大敵だ。また有名な銘柄は誰もが買い求めるものなので基本高額となっており、中々手が出しづらい部分もある。ですがその分価値や信頼に足る物となっていますが、それが時として企業に裏切られる展開が起きないとも言えないのです。例えば不正を行ったり、コンプライアンスに反する反社会的な行いを企業ぐるみで行っているなどと判明すれば、株主総会で人々から罵詈雑言を受ける始末になる。それはもう見るに堪えない、滑稽な様子だ。

そんな中、現在進行形で判明したとある世界的自動車ブランド・メーカーが引き起こした不正事実により、不安定な世界経済への影響が懸念されています。何を隠そう、フォルクスワーゲン社が今の今まで隠してきた不正が明らかになった件についてだ。

フォルクスワーゲンについて

フォルクスワーゲン(以降VW)についてだが、言わずと知れた自動車メーカーの中でも高級ブランドとしてその名を馳せており、日本でも人気の高い自動車の1つだ。実際愛用している人もいるでしょう、そして生まれた国であるドイツはこの社名は『国民車』と呼ばれている点から見ても、ドイツが自国で誕生した自動車に対して高いプライドと自負を持っているのが伺える。その歴史はもうすぐ80年になり、高い品質と自動車技術を駆使して作り出されているため、多くの人がVWの生産する自動車には高い信頼を寄せていた。そしてそれに答えるよう、努力をしている企業に見えている、はずだった。

ですが消費者の信頼を木っ端微塵とばかりに粉砕するかのような行いを、実は数年前から行っていたことが判明したのです。不正の事実が露見しなければ何をしても構わない、VWの体制にはそんな不謹慎な姿さえ感じられるため、事件発覚を気に憤慨はもちろん使用しているのが情けなくなると感じた人も多いのではないか。

ですがこの問題は日本のみならず、世界にも影響が飛び火してしまうので、決して他人事ではない。最近出てきたニュースでは、アメリカの投資家たちによるある動きが出ていることもニュースで報道されている。

集団提訴への動き

VWも株式会社として成立しているので、株主たちによる資金援助で会社を切り盛りしている。利益が出れば投資家たちは潤沢になる一方で、損失を伴えば自分たちに飛びかかってくる被害の大きさも決して安くは済まされない。今回巻き起こった不正により、VWの株がどうなっているかは実際の市場を確認してもらえれば分かるように、下降へと一直線になっている。ドイツ国内でもまさか不正を働いているとは思わなかったと驚きと戸惑いもあるかもしれません、それ以上に投資家たちにすれば今の今までブランド・メーカーとして立ち振舞っていたVWが、ずっと裏切っていたとなれば腹の虫も収まりません。

事実、アメリカの米国預託証券は価格が下落してしまい、まさか被害を負うなどと予想していなかった人々は怒りが沸々と込み上げて来たはず。そんな中、数日前には投資家たちによるVWへの損害賠償を求める集団提訴を、アメリカ南部バージニア州の連邦地裁に起こしているという。流石は訴訟国家としてよく知られるアメリカらしい行動だ、ここにも国民性が感じられる辺りは何気にユニークかもしれない。実際の問題は消化しきれない大火になろうとしている辺り、全く笑えない状況かもしれませんが。

アメリカだけでは済まない

アメリカの投資家たちによる集団提訴はいいとしよう、不正が発覚してから即座の対応なのがどうにも狙っていたかのような作為をどこか感じる部分もあるにはありますが、それはいいでしょう。問題は集団提訴したという事実がニュースとして発表された点についてだ。VWの自動車を使っているのは何もアメリカだけではない、日本はもちろん世界各地で利用されている一方で、発祥の地であるドイツ国内でも投資家たちによる損害賠償を求める動きは強くなると予想される。

国としても自国の自動車メーカーに対する擁護をする訳にはいかない、不正問題をきちんと見抜けなかった点を糾弾されれば頭が上がらないはず。そもそも隠していた問題は決して見過ごすことの出来ない問題となっているため、経済的な損失は国への信頼を損なわせる恐れも出てくる。

VWのしたことは経済への大打撃にもなるが、同時に自動車メーカー全体にもその余波を及ぼす大問題へと展開されていってしまうだろう。

ただでさえ不安定なヨーロッパが

VW問題、これは発覚するタイミングが実に悪かったとしか言いようが無い。何せ現在、ギリシャ危機に対する問題もいまだ解決の糸口すら見つけることも出来ていない状況だ。これまで何とか運用されていたEU経済も安くない対価を支払うことになっている、経済も何とか循環している中でのギリシャ問題に続き、今度はドイツから生まれた自動車メーカーの不正と来ている。経済に詳しくない人から見ても、欧州経済が非常にまずい状況へ転落していくのがよく分かる構図だ。

仮にこの問題によってVWが崩壊しようものなら、ヨーロッパ全体がどんな事になるかなど人々は考えたくもないでしょう。そしてそれらの影響を受ける日本を始めとした世界経済も、心配しているはずだ。